「サッカーを始めたいけど、どのようなチームがあるのかわからない…」
「サッカーチームの選び方ってどうすればいいの?」
「いろいろな呼び名があるけど…スクール? 少年団? クラブチーム?って何が違うの?」
子どもがサッカーを始めようとしたけど、どのようなチームがあって、またどのようにチームを選べばいいのかわからず、悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか?
私の息子2人は、実際に「少年団」「クラブチーム」「Jリーグの下部組織チーム」のどれにも所属したことがあります。
(少年団・クラブチーム・J下部組織チームについては、このあと詳しく説明しています)
その際、チーム選びにはかなりの時間を費やし、失敗も経験しました。
それらの経験を通して一番大切にしたことは「子どもの気持ち・考え」です!
もちろんさまざまな条件はありますが、何より「子どもが自らやりたい!」と思えるチームを優先に考えました。
そこでこの記事では、それぞれのチームの種類と特徴(メリット・デメリット)と、チーム選びに大切なポイントを7つに絞り解説しています。
これを参考にしていただければ、初めての人でもスムーズにチーム選びを進めていくことがきるようになります。
- チームの種類や、それぞれの特徴を知りたい!
- チーム選びに必要な大切なポイントが知りたい!
という人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
サッカーチームの種類と特徴(メリット・デメリット)
小学生のサッカーチームは、大きく分けると以下の3種類です。
- スポーツ少年団
- クラブチーム
- Jリーグ下部組織
いずれの場合もチームとして活動し、練習試合や公式戦などがあります。
では、それぞれのチームは何が違うのか、その特徴を解説していきます。
スポーツ少年団
スポーツ少年団とは、スポーツを通して青少年の心身を育むことを目的としています。地域に密着したサッカーチームで、小学校や近隣地域の子どもと、その保護者やボランティアコーチのもとで活動しています。
スポーツ少年団のメリット
- 同じ小学校や、近隣エリアに住んでいる子どもと一緒なので始めやすい
- 練習は主に近隣の小学校のグランドを使用することが多いため、近くて通いやすい
- お父さんボランティアコーチが務めることが多く親しみやすい
- 入団費や月謝が安い
- 土日祝日のみの活動がほとんどなので、平日の親の負担が少ない
- セレクションなどはなく気軽に入団できる
- 初心者や何か運動したいという子どもにとっては始めやすい環境
- 選手登録をするので、公式戦に参加可能
スポーツ少年団のデメリット
- 保護者による送迎や試合当番、幹事や会計などの役員があり負担になるケースもある
- 指導するコーチの経験により、指導レベルの差がある
- 試合の車出しやイベント開催など親の負担が大きい
- 保護者がコーチをするとき、自分の子どもに主観が入ることもある
我が家は近隣の「少年団チーム」からサッカーを始めました。
当番などで少し負担になることもありましたが、新しい友だちもでき楽しく活動できました!
クラブチーム(街クラブ)
クラブチームとは、法人によって運営されているチームのことです。活動は、クラブの本拠地があるエリアを中心に行われており、さまざまな地域から子どもたちがやってきます。
また、指導するコーチは、チームの運営をすることによって主な生計を立てていることが多く、専門の指導者がいます。それぞれのチームにより、チーム方針や指導法も違います。
いろいろな地域からその方針に賛同して入団する選手がいるので、全国レベルの強豪チームもたくさんあります。
クラブチームのメリット
- クラブによっては、専用のグランドを保有している
- 保護者の当番はなく、負担はグランドへの送迎ぐらい(専用バスをもっているチームもある)
- コーチの指導に一貫性がある
- 強いチームどうしで遠征試合を組むなど強化試合ができる
- 土日祝以外に平日練習がある
- 全国レベルのチームもある
クラブチームのデメリット
- 少年団より月謝は高めで、遠征費など高額になる場合もある
- 力量により試合に出られないこともある
- 勝利至上主義になりがち
- 練習場所によっては、平日にも送迎が必要になる
- 夏休みなどの長期休暇中の平日にも試合や練習があり、送迎が必要な場合がある
- チームによっては入団セレクションを行っているケースもある
息子は2チーム目がこの「クラブチーム」に入りました。試合数とともに、強いチームとの対戦が増えました。そのためレギュラー争いも出てきました。
Jリーグ下部組織(J下部)
Jリーグクラブが運営している小学生チームです。将来プロを目指す選手の育成を目的として運営しています。活動場所は、基本Jリーグチームが使用している練習場、もしくはその近辺になることが多いです。
J下部のメリット
- 同じ年代のトップレベルの子どもたちと練習できる
- トップチームの選手たちの練習を見たり、交流する機会がある
- 指導者は、元プロや上級ライセンス保有者で、質の高い指導を受けられる
- 指導に一貫性があり、すべてのコーチが内容を共有し指導してもらえる
- より良い環境で練習ができる(天然・人工芝など)
- サッカー以外の面でのサポートがある(ケガ対応・食事指導・生活面・ピッチ外での人間育成など)
J下部のデメリット
- セレクションに合格しないと入団できない
- 遠征なども含め費用が高い
- 遠方から通う場合がある
次男はセレクションを受けJ下部に入団しました。子ども一人ひとりのレベルは高く、サッカーに必要な組織的な要素の指導が多くありました。しかしそのためプレー思考に少し偏りが生じてしまうこともありました。
チーム選びのポイント7つ!
上記に説明したように、小学生のサッカーチームは非常に多く存在し、またそれぞれに特徴があります。
そのため、どのチームを選べばいいかのか悩みます…
そういった人は、次の『チーム選びのポイント7つ!』を参考にしてみてください。
これらのポイントを踏まえ、子どもや家庭の実態に応じたチーム選びを進めてください。
ちなみに我が家は、長男2チーム、次男4チーム所属しました。その中でチーム選びで大切なことを知ることができました。
成功や失敗を通して、「チーム選びで最も大切なポイント」について解説しています。もっと詳しく知りたい!という人はぜひこちらを参考にしてください。
- 子どもがサッカーをする目的
- 入会金や月謝などの費用
- 練習場所までの送迎距離や時間
- チームの雰囲気やコーチの質
- 保護者による当番の有無
- 試合数と出場時間
- 何より子どもが入りたいと思えるか
子どもがサッカーをする目的
「どうして子どもがサッカーをやりたいのか」、「習わせたいのか」その目的を明確にすることが大切です。
「友だちと一緒に楽しくやりたい」
「強いチームで勝ちたい」
「もっとうまくなって将来、プロのサッカー選手になりたい
まずは、子どもの思いを受け止め、目的に合ったチーム選びを進めていくことが大切です。
我が家の場合は、低学年の間は「まずは気軽にサッカーをする目的」で近所にある「少年団チーム」に入りました。それから本人が「もっと強いチームでやりたい」という気持ちが出てきたので、「クラブチーム」に変えました。
このように「子どもがサッカーをする目的」に応じたチーム選びをすることが何より大切です。
入会金や月謝などの費用
入団・入会を決める前に費用面についても確認しておきましょう。
主にかかる費用は以下の通りです。(チームにより異なります)
- 入会金
- 月謝
- 年会費
- ユニフォームやウエア代
- ガソリン代(チームバス代)
- 遠征や合宿費
先程述べた「サッカーをする目的」に応じて、費用面も合わせて考えてみてください。
練習場所までの送迎距離や時間
練習場所までの距離が離れていると、送迎の負担が増えます。また、平日の夜に練習を行いそれから帰宅するとなると、勉強や睡眠時間などに影響を及ぼすことがあります。
実際、我が家でも片道1時間30分程度かかるスクールに通っていたことがあります。宿題を送迎中の車の中でするときもありました。また、帰宅が10時頃になり睡眠時間にも大きく影響しました。まだ低学年だったのでこの生活はあまりよくないと考え、数か月でそのチームのスクール練習を辞めることにしました。
このように練習場所までの送迎距離や時間は、大切な成長期の生活に大きく影響するので、チーム選びには配慮するポイントになります。
チームの雰囲気やコーチの質
子どもと指導者がともに楽しく笑顔でサッカーができている関係であることが大切です。
楽しくコミュニケーションがとれているかで信頼関係が見えてきます。
子どもと指導者が信頼関係でつながっているチームでサッカーをすると、きっと楽しいはずです!
また、子どもの育成を考えたチーム作りをしているかなど、コーチの質が子どもに大きな影響を与えます。
以下のような指導者の言動に注目してみてください。
- ポジティブな声かけをしているか?
- 子どもたちに罵声を浴びせていないか?
- 子どもたちとコミュニケーションがとれているか?
これらのことを知るには、チームの練習や試合を見たり、体験させてもらったりするのがベストです!
我が家では、まず気になったチームの練習や試合を何回か見に行きました。そこで、「これはちょっと違うかな…」と思ったチームはもうそこでリサーチは止めます。反対に、「なかなか良さそうなチームだな!」と思ったら、連絡を取り体験させてもらいました。
このようにして少し時間と手間がかかりますが、子どもにとってそのチームの雰囲気やコーチの質といったものはとても重要なポイントになってきます。
保護者による当番の有無
保護者に定期的に当番があると、サッカー以外の部分で負担が増えます。どの程度なら当番ができるかは、チームを選ぶ上では重要なポイントになってきます。
おおよそ次のような当番が考えられます。
(*チームによって異なります)
- 幹事、副幹事、会計などの役員
- お茶当番
- 父母会の連絡
- 練習試合時の配車当番
- 試合の記録
- 各イベントなどの運営
(例:クリスマス会など)
ちなみに我が家は、「当番制のあるチーム」も、「そうでないチーム」も経験しました。
当番があると保護者同士の関りが多くなり、お互いにコミュニケーションが増え関係が築ける点もあれば、逆にそれが少しトラブルの原因になったりすることもありました。
「子どものため」と思えば楽しく協力して取り組めますが、サッカー以外の負担になるとも考えられるので、チームを選ぶ際は、「保護者の当番の有無」についても考える必要があります。
試合数と出場時間
我が家のチーム選びの重点ポイントに置いた一つがこの「試合数と出場時間」です。試合数が多くあるチームを優先に探しました。やっぱり子どもにとって「試合」が一番楽しいし、その経験が成長に繋がると考えました。
サッカーをするうえで、試合に出ることが何よりも大きな励みになります。
また子どもにとって、やはり試合が一番楽しいものであり成長させてくれます。
「試合数が多い」のか、子どもが「試合に出られるのか」はチーム選びで重要なポイントです。
チームのホームページを見て確認したり、実際にコーチに直接聞いてみたりするといいですね。
何より子どもが入りたいと思えるか
今までいくつかチーム選びで大切なポイントをあげてきましたが、最も大切なのは、子どもの本人の意思です。
「このチームでやりたい!」と思えるかどうかです。
最終的には、子どもの意思や判断を尊重することが大切になります。
チームを選ぶ際は、親の思いで一方的に決めず、子どもの気持ちを一番に考え、しっかり話し合って決めることが何よりも大切です!
サッカースクール
今まで説明してきた3つのサッカーチーム(少年団・クラブチーム・J下部組織)とは別に、「サッカースクール」があります。ここでは、チームとは別にサッカースクールについて解説します。
サッカースクールとは
サッカースクールとは、今まで紹介したチームとは違い、個人の技術を伸ばしてくれる塾のようなものであったり、チームに所属せず平日の習い事の一つとして楽しんだりするところです。
指導内容はスクールによってざまざまで、ドリブルなどのテクニックを磨けるスクールもあれば、ゴールキーパー専門のスクールなどもあります。
このスクールには、
- サッカーチームに所属しながら通っている
- チームには所属せずスクールだけ通っている
子どもがいます。
ここでは、サッカースクールの特徴(メリット・デメリット)を解説します。
チーム以外に「サッカースクール」を考えている人は参考にしてみてください。
サッカースクールのメリット
- サッカーを習い事の一つとして気軽に始めやすい
- 現在所属しているチームとは別に、さらに強化練習として個人にフォーカスした練習ができる
- 協会への登録はないため、かけもちが自由にできる
- チームに所属しているわけではないので都合によって比較的休みやすい
- 自分の目的にあったスクールを自由に選べる
- 元Jリーガーや、指導ライセンス保有者がコーチとして指導しているスクールもある
- 色々なチームから集まってくるので、友だちの輪が広がったり、普段と違う刺激を受けたりできる
サッカースクールのデメリット
- 選手登録をしないので、公式戦などの試合がない(*練習試合や交流戦などを開催するスクールもある)
- チームに所属している子どもや、していない子どももいるので力の差が生じることもある
- 育成クラスやスペシャルクラスなど、月謝が高額になることがある
我が家もスクールに通っていました。低学年のころは「少年団」のチームに所属していたため、活動が週末しかありませんでした。そこで「平日にもサッカーをやりたい」ということになったのでスクールに通うことにしました。
スクールを通してたくさんのサッカー仲間ができ、楽しく活動することができました。
まずは「どういった目的でサッカースクールに通うのか」を考えることが大切です。
- 体力づくりや運動のためする
- ドリブルをもっと磨きたい
- レベルの高い仲間と一緒にしたい
- 個人戦術を学びたい
- チームではゴールキーパーコーチがいないから
開校している場所や曜日・時間帯によって、自分の目的にあったスクールを選んでください。
まとめ
今回は、特にこれからサッカーを始めようと考えておられる人に向けて、「小学生のサッカーチームの種類と特徴」、「チーム選びのポイント」について解説しました。
『サッカーを始めたい!』、『習わせたい!』と言っても、こんなにたくさんの選択肢があります。
まずはそれぞれのチームの特徴を知り、子どもや家庭にあったチーム選びをしてください。
そしてチームを選ぶときは、上記で解説した「チーム選びのポイント7つ」を踏まえ、焦らず・じっくりすすめるようにしてください。
また今回紹介したそれぞれのメリット・デメリットについては、私の息子たちが経験したことをベースに話をしているので、そのチームやスクールによって異なることもあります。
そのため、気になったチームやスクールがあれば一度練習や試合を見に行ったり、体験参加をしてみたりすることをおすすめします。それまで気づかなかったことがわかることもあります。
実際に体験してみても、入会して1ヵ月経ってから分かったことや、1年経ってから『こんな感じなんだ』と気づくこともあります。その時は、また考えてチームを変えることもできるので大丈夫です!
一度チームに入ると、なかなかやめにくいと感じることがありますが、それまでに経験したことは必ず次に生かされます。
いつでも「子どもにとって、何を一番重要視するのか?」を念頭に置いて考えると答えが導きやすくなるかもしれませんね。
その際、絶対忘れてはいけないことは、何回も言うようですが「子どもの気持ち・考え」です!
「子どもが自らやりたい!」と思えるチームを優先してチーム選びを進めてください。
今回の記事が、チーム選びをどのようにすればいいのか悩んでいる人にとって、少しでも参考になれば幸いです。