「お父さんは見に来ないで…」
「もうサッカーに行きたくない…」
「親として子どもにどういう関わり方をすればいいのだろう?」
我が子に「活躍してほしい!」「もっと上手くなってほしい!」「サッカーがんばってほしい!」という思いはいっぱいあるのに…
その気持ちとは裏腹に、子どもへの対応が…
「親としてどのように関わっていけば子どもが楽しくサッカーできるのか…」と、悩んでおられる親御さんは多いのではないでしょうか。
わたしは長く教員をして子どもに携わってきました。
そのベースは『子どもが学校楽しい!』と思えることでした。
我が家の息子のサッカーに対しても同じように『サッカーが楽しい♪』と思えるように、色々と試行錯誤し進めてきました。
だから息子は今でもずっとサッカーが好きで、自分の夢や目標に向かって歩んでいます!
この記事では、『子どもが楽しくサッカーできるための親の関わり方』でとくに大切なポイントを5つに絞って解説します。
【子どもが楽しくサッカーできるかどうかは親にかかっている】と言っても過言ではありません。
この記事を読めば、子どもが"楽しく"サッカーできるための親の関わり方について知ることができます!
ぜひ参考にしてみてください。
「明日の試合、がんばるから絶対応援に来てね!」
サッカーを通して、子どもの生き生きとした表情が見られ、親子がサッカーを通して深い絆で結ばれるとうれしいです!
子どもが"楽しく"サッカーできるための5つの親の関わり方
サッカーに限らず、子どもが伸び伸びと成長するには、「親の関わり方」が大きく影響します。
長年教員や子どものサッカー指導に携わってきましたが、「親が子どもに寄り添って色々と工夫されている家庭」は、何より子どもが生き生きとしています。
サッカーでも同じことが言えます。
子どもが生き生きとサッカーに取り組み、上達するには「子どもに対する親の関わり方」にかかっていると思います。
指導者や友だちなどの影響ももちろんありますが、子どもが小さいころから一番近くで長く接しているのは親です。
わたし自身も親として、たくさんの失敗や後悔を繰り返しながら、「子どもの成長」を一番に考え、子どもと一緒に成長してきました。
親も子どもと同様に、日々「成長」することが大切です。
そこで、子どもが楽しくサッカーをするための親の関わり方を5つ紹介します。
- ダメ出し・叱責はしない!
- 他の子と比べない!
- 言い訳や周りのせいにしない!
- 子どもに決定権を!
- 親が先回りしない!
親として、我が子を思うあまり上手く進まないことはたくさんあります。
我が家もそうでした。
試行錯誤を繰り返しているうちに、今回紹介する「5つの関わり方」こそが大切であることに気づきました。
絶対子どもは変わります!
はじめのうちは少しずつでもかまわないので、この5つの親の関わり方を意識して実践してみてください!
『親が変われば子どもは変わります!』
①ダメ出し・叱責はしない!
子どもの「プレーに指摘」してしまう。
「どうしてあそこでパスなの?自分でシュート打てよ!」
「なんでもっとボールを取りに行かないんだ!」
試合中に…、帰りの車の中で…、家に帰ってからも…
「ダメ出し・叱責」の連続…
ダメなこととはわかっていてもイライラは止まらない…
そして…
「ダメ出し・叱責→後悔・反省」の繰り返し。
わかりますこの親の気持ち。わたしもはじめのころはそうでした。
我が子に、『がんばってほしい!』『活躍してほしい!』『うまくなってほしい!』と願う親の気持ちとは裏腹の言動をとってしまいます。
もし、試合を観に行ったときに、子どもが親の顔色を伺うような様子や、「もう観に来ないで」と言われたら、観に行くのを止めて少し距離を置くことも必要かもしれません。
わたしもそのように考えたことがありました。
でもやっぱり「息子がサッカーをしている姿が観たい!応援したい!」という気持ちが膨らむばかりだったので、それなら「自分が変わろう!」とそのとき決心しました。
わたしは教員を通してたくさんの子どもたちと関わってきました。
いつも子どものがんばってるところや良さを見つけ、認めてあげることを意識して携わっていました。
でも我が子になるとどうしても「主観」が入り、学校の児童・生徒と同じように見ることができませんでした。
そこで、我が子だけど「主観視」せず「客観的に見る」ように心がけました。そうすることで少しずつ楽になりました。
今では「お父さん明日の試合見に来れる?」とよく聞かれます。うれしいですね♪
子どものプレーに色々と言いたいことはあるかもしれませんが、ダメ出し・叱責でプレーの指摘をすることはやめて、がんばっている姿を認めてあげましょう!
どのようにしたら「イライラ怒らなくて済むのか?」その方法については、こちらを参考にしてください。
ダメ出し・叱責はNGです。子どものがんばりを大きな器で「認めて・受け止めて」あげましょう!
②他の子と比べない!
次に、親がやってしまう行為は「周りの子どもと比べてしまう」ことです。
「周りの子は活躍しているのに、うちの子はどうしてできないの?」
「自主練をやっているのに、あの子に勝てない…」
など、他の子と比べて劣っていたらイライラしてしまいます。
また、
「〇〇くんは足が速いけど、うちの子は〇〇くんに比べてずいぶん足が遅くて…」
周りの子どもと比べてしまうと、「できないところ・おとっているところ」ばかり気になります。
このようなことを親に言われ続けたら、子どもは自信はなくなり、サッカー自体楽しめなくなります。
子どもの成長期の時点で、「心」も「体」も「技」も違っていて、【個人差】があるのは当たり前です。
だからこそ、他と比べるのではなく我が子のがんばりを見守ってあげましょう!
何かができていなくても・劣っていても、決して周りと比べないで「ありのままの子ども」を受け止めてあげることが大切です。
『大丈夫!いつかできるようになるよ』『大丈夫。また頑張ろう!』と。
そして、少しずつできるようになったことや、がんばっている過程を認めてあげましょう!
そうすれば子ども自身も安心し、自分自身を見つめられるようになってきます。
そして『よし。頑張ろう!』という前向きな気持ちが芽生え、楽しくサッカーに取り組むことができるようになります。
親は、決して周りの子と比べないで、「ありのままの子ども」を受け止め、がんばりを認めてあげましょう!
③言い訳や周りのせいにしない!
親が「言い訳」や「周りのせい」にするような発言を子どもの前ですると、子どもに大きく影響を及ぼします。
「もう少しプレーに関することを教えてくれたらいいのに。あのコーチの教え方納得いかないなあ…」
「このチームはみんなドリブルばっかりだから、ボールがまったく回ってこなくて活躍できない…」
このように指導者やチームに対する不満を子どもの前で口にすると、子どもは少なからず指導者やチームに対する見かたが変わっていきます。
やがて指導者に対する信頼が薄れ、指導やアドバイスが素直に受け止められなくなります。そうなると、そのチームでサッカーすることが自然と楽しくなくなってきます。
子どもからの発信であれば、親として耳を傾け話を聞き、助言をしてあげればいいのですが…
特に子どもからはそのような不満・不平を言ってないのに、親の思いや考えを子どもに発信するケースがあります。
子どものパフォーマンスの出来をコーチやチームのせいにすることは、子どもが楽しくサッカーに取り組めないようにしていることになります。
「うちの子早生まれだから体も小さく、キック力も弱くて…」
体が小さくてキック力がないのは事実かもしれませんが、「早生まれ」が原因としてしまうと、子どもにとったらどうしようもない理由で、これでは楽しくサッカーに向かうことができなくなります。
「こんなガタガタの土のグラウンドでは、うまくサッカーできるわけないな…」
このように思わず「グランドのせい」にするような言葉も子どもの前で発するのはよくありません。
わたしも息子が土のグラウンドで試合をしているときは、「ガタガタでやりにくいだろうな…」と思うことはありましたが、直接息子には言いません。
ガタガタのグラウンドはみんな同じ条件だし、その状態は変えられません。
子どものパフォーマンスをグラウンド状態のせいにしていると、子どももそう思うようになります。
そして、グラウンドでの試合は「ネガティブなイメージ」となり、楽しさ・モチベーションが半減します。
いくつか事例をあげましたが、子どもの前で親の方から「言い訳や周りの何かのせい」にするような発言を繰り返していると、今度は子ども自身も言い訳をしたり、何かのせいにしたりするようになります。
それが積み重なると、意欲がなくなり「楽しくない…」「もう辞めたい…」という気持ちになっていきます。
親の発言が子どもの楽しさを奪っています。
親が子どもの前で「言い訳や他のせい」ばかりしていると、子どもはネガティブに捉えるようになり、そこに楽しさを感じなくなってしまいます。
④子どもに決定権を!
子どもの意見は聞いているけど、結局「親の思い通り」になってしまっていることがあります。
「今のチームはあまり強くないから、もっと強いチームに変わろうか?」
「今習っているドリブルのスクール、あまり意味ないからもう辞めたら?」
このように親の勝手な判断で物事を進めていると、子どもは親の考えに従うだけで、自分の考えや判断する力は育ちません。
子どもにしたら楽しく取り組めているのに、親の思いで進められ、決められてばかりいるとサッカーが楽しくなくなっていきます。
我が家の息子は、2年生になる前にチームを変わりました。
それは本人から「もっと強いチームでサッカーがしたい!」と言い出したのがきっかけでした。
そのときは、2年生なりの息子の思いや考えをたくさん聞いてあげました。
わたしは「もう少し続けてみては…」と思っていましたが、最終的に息子の気持ちを尊重することにしました。
その結果、新しいチームでは、よりいっそう上を目指して楽しくサッカーをするようになりました。
これはやはり「自分で決めたこと!」が本人の意欲に影響したことと思います。
もし、子どもから何かしらの発信があった場合は…
▶子どもの「心の声」をたくさん拾ってあげましょう!
▶親の思いや考えより、子どもの思いを一番に尊重してあげましょう!
▶何より子どもが「楽しくサッカーに取り組むことができる環境」を考え与えてあげましょう!
そのためには、物事の最終決定権は必ず子どもでなければいけません。
子ども自身が決めたことなら、そこに向かって前向きに取り組めるはずだからです。
子どもの思いや考えを尊重し見守ることで、そこに向かって子どもは主体的に楽しく取り組むことができます!
⑤親が先回りしない!
子どもが成長するには、年齢に応じて親が【子どもの自立】をサポートしていくことが重要になります。
「自分で考え」「目標を立て」「自分で決断し」「行動できる」力を育むことが大切です。
それなのにどうしても親が先回りし、子どもができることを親がやってしまっていることが多くあります。
「いつもお母さんが用意して…自分でやりなさい!」
「帰ってきたら自分で片付けしなさいよ!」
と言いながら、結局親が準備・片付けをやってしまっている…
このようなことよくあると思います。
親は子どもにやらせるパワーより、自分がやってしまった方が早くて楽なのです。
準備・後片付けなどは、能力的に子どもには十分できることです。
このように子どもができることを、親が先回りしてやっていると、子どもはいつまでたっても親任せで"自立"しません。
この力は、大きくサッカーにも影響します。
ピッチの中で自分で「考え」「判断し」「実行する」ことができないため、コーチやチームメイトに言われたことだけをするようになります。
人に言われたことばかりしていると"楽しく"ありません。
自分で考え・何かの答えを見つけ出し、行動できることが「楽しさ」を生むのです。
つまり、ピッチの中で自立して楽しくプレーするためには、ピッチ外(私生活)で自立しないことには始まりません。
また、ピッチの中で自立できるようになってくれば、おのずとサッカーも上達してきます。
子どものために良かれと思い、親が何でも先回りすると、子どもの「主体的に楽しく向かう姿勢」を台無しにしてしまいます。
子どもが自分で「考え・判断し・行動する」ときこそが、一番「楽しさ」を感じるときなのです!親の先回りでその子どもの楽しさを奪わないようにしましょう。
まとめ
『子どもが楽しくサッカーできるための親の関わり方』でとくに大切なポイントを5つに絞って解説してきました。
①ダメ出し・叱責はしない!
②他の子と比べない!
③言い訳や周りのせいにしない!
④子どもに決定権を!
⑤親が先回りをしない!
親の言動一つ一つが、子どもの成長やサッカーに影響を及ぼしています。
冒頭でも言いましたが、【子どもが楽しくサッカーできるかどうかは親にかかっている】と言っても過言ではありません。
コーチや学校の先生など、子どもの周りで関わっている人からの影響ももちろんありますが、やはり子どもが小さいころから一番長く・近くにいるのは【親】です。
その中で、親も子どもと一緒に成長していくことが大切であると思います。
わたし自身も親として子どもとの関りの中で、たくさんの失敗や後悔を繰り返しながら、その都度、悩み、試行錯誤してきました。
それはすべて【子どものため】です。
「子どもの成長」を一番に考え、子どもと一緒に成長してきました。
そうすれば必ず子どもは、楽しくサッカーに取り組めるようになります!
やっぱり子どもが、『生き生きと笑顔で楽しくサッカーをがんばっている姿』を見られることが、親として何よりもうれしいことです。
そのためにも、親も子どもと同様に、日々「成長」していきましょう。
『子どもが"楽しく"サッカーをするための5つの親の関わり方』をぜひ参考にしてみてください。
ともにがんばっていきましょう!