少食で悩まない!サッカーで必要な食事量と食べられる工夫とは?

サッカーの練習の成果を発揮し、試合で良いパフォーマンスをするためのには毎日の食事から戦えるからだを作り上げなければいけません。

ただ、少食の子どもにたくさん食べてもらうのは本当に大変です。

「からだが小さくて、試合では当たり負けしてしまいます…」

「食が細くて、最後まで走りきるスタミナがありません…」

そんな我が子を見ると、『もっとたくさん食べて大きく・たくましく育ってほしい!』と思っている保護者の方も多いのではないでしょうか?

なんとか、食べれそうなものを工夫して料理をしても、毎回同じ食材やメニューになってしまったり、食べるのに時間がかかって結局残してしまっているということはよくあります。

特に、体が成長期にある小中学生や高校生が、普段から強度の高い練習をしているだけでたくさんのエネルギーを消費しています。

食べているつもりでも、それではなかなか体重が増えません。

そこで、この記事では、

  • スポーツをしている子どもに必要な「食事量」
  • 少食の子どもでも食べられるちょっとした「工夫」

について紹介します。

  • 少食で困っている
  • もっとからだが大きくなって欲しい

という人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

ご家庭でもできることを取り入れながら、試合で実力を発揮するためのサポートをしていきましょう!

目次

どのぐらいの食事量が必要なの?

「この食事量で足りてるの?」

「これって食べすぎなの?」

たくさん食べているつもりでも、実際は必要な食事量に達していなかったり、少食だと思っていても必要量を超えていることもあります。

ここでは、子どもたちが1日にエネルギーがどれだけ必要とするのかを知り、実際の食事量と比較しながら調整することから始めてみましょう。

子どもは1日にどれぐらいのエネルギーが必要なの?

サッカーや他のスポーツをしている成長期の子どもたちが実際に1日に必要なエネルギーは、大きく3つ「基礎代謝量」「身体活動レベル」「エネルギー蓄積量」から計算します。

基礎代謝量とは

基礎代謝量とは、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、体温を保つといった生きていくために最低限必要なエネルギーの消費量のことです。

基礎代謝量を求めるには、子どもの性別や年齢、体重から「基礎代謝基準値」を割り出します。(下表)その基準値に体重をかけて求めます。

基礎代謝基準値×体重=基礎代謝量

厚生労働省では、「日本人の食事摂取基準」を作成しています。その中の基礎代謝量を示す表を参照にしながら子どもの基礎代謝量基準値を把握しておきましょう。

出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準2020」

基礎代謝基準値は、年齢を参照した上で、子どもの体重により近い基準値の方を選びましょう。

身体活動レベルとは

身体活動レベルとは、日常の活動内容の強度を「低い」「ふつう」「高い」の3つに分類し、それぞれの生活に合わせた1日のエネルギー量を求めようというものです。

年齢と日常の運動量に合わせて身体活動レベルの数値を確認しましょう。

出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準2020」

エネルギー蓄積量とは

エネルギー蓄積量は、体が大きく成長するために必要なエネルギーです。

成長期を過ぎた18歳以降は、ほとんどの場合エネルギー蓄積量を計算に入れる必要はありません。

出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準2020」

1日に必要なエネルギー量の計算

(例)小学校4年生男子(10歳)・体重 38kg・サッカー練習週4回の場合(土日含む)

基礎代謝量=基礎代謝基準値37.4×体重38kg=1421
身体活動レベル=1.85
エネルギー蓄積量=40

この場合、子どもが1日に必要なエネルギーの量は2668kcalとなります。

この数字は、実は大人と同じぐらい、もしくはそれ以上になります。

つまり、小学生であってもスポーツを活発にしている子どもは大人以上の食事量が必要になります

実際の食事量はどのくらいなの?

先ほど例にあげた子どもの「約2670kcal」を食事にするといったいどのぐらいなのでしょうか。

主食だけでも朝から食パン2枚、お昼ご飯や夕飯にもごはんを1杯食べて、さらに補食でおにぎり2個。4年生の子どもからするとかなりのボリュームに感じますね。

食事バランスガイドを参考にした献立

食事の量は、一般の大人より多めで、副菜も1〜2品必要になります。

なかなか少食の子どもにこれだけの量を食べてもらうのは大変です。

それではどうしたらいいのでしょうか?

次は、食が細くてもしっかり食べられる工夫についてお話します。

なかなかの食事量になりますね。特にサッカーをしているとそれだけ体を動かしエネルギーを消費してるということですね。

少食の子どもでもしっかり食べられる工夫とは?

少食の子どもを見ると親は心配になり、なんとかたくさん食べてもらおうと必死になります。

でも、子どもからすると「しっかり食べなさい!」「そんなんじゃ大きくなれないよ!」と言われてもそれが負担になり、食べなければいけないというストレスにも感じてしまいます。

摂取カロリーをアップさせたい場合は、食事の量を増やすという方法だけではありません。

たくさん食べることだけではなく、食事の取り方や順番食材を変えることでも食欲が増し、カロリーを増やすことができます。

楽しみながら、毎回の食事にちょっとした工夫をプラスしてみましょう。

食事回数を増やす

一度の食事の量が多すぎて残してしまうと、食事を完食するという達成感が感じられなくなってしまいます。

一度にたくさん食べられない場合は、食事の量を少量にし、回数を増やしてみましょう

しかし、ここで1日に食べる量が結局変わらなかったり、減ってしまったりすると意味がありません。

食べ切れる量にして、1日3回の食事に2回の間食を組み合わせ1日5回に変えてみたり、生活スタイルに合わせて回数を増やしながら、1日の量を増やしてみましょう。

一回の食事の量を少量にして、回数を増やすことで1日の食事量を増やす工夫ですね!

すっぱいものを最初に食べる

レモンや梅干しなどのすっぱいものを想像しただけでなぜだか唾液が出てきませんか?

「すっぱいもの」を食べると、味覚が刺激され、唾液や胃液の分泌が促進されます。また、唾液量が増えることで、消化吸収を助け、食欲増進にもつながります。

食事をとるときは、すっぱいものから先に食べてみましょう。

「すっぱいもの」には、味覚刺激・唾液や胃液分泌の促進・消化吸収の働きがあり、「食欲増進」につながります!

野菜嫌いをなくす

子どもにとって嫌いな野菜の代表格ピーマンやにんじん。苦味や食感、においや見た目などが苦手だと感じる子どもが多いようです。

でも、不思議なことに大人になると、子どものころに嫌いだった食べ物が食べられるようになったという経験はありませんか?

子どもは大人以上に味覚に敏感だったり、苦味は有害な成分であると本能的に避けてしまうということがあります。

しかし、無理に食べさせることで、それがトラウマになってしまいます。

子どもが野菜を拒否することは、「自然な行動なんだ」と受け入れ、調理方法を工夫しながら食べさせてみましょう。

大人がおいしそうに食べるのを見せてみたり、お菓子や料理の中に入れることもできますが、ここでは、「野菜の食感に変化を加える簡単な方法」を紹介します。

野菜の切り方を工夫する

野菜は繊維に沿って切ることで、歯応えはありますが、苦味を感じにくくなります。また、苦味成分は油に溶けるので「野菜の味が苦手で食べられない」という場合は、縦に切ってみましょう。

逆に、「野菜の食感が苦手」という場合は、繊維を断ち切るように横に切ることで、柔らかい食感になります。

いつもの食事に変化を入れる

いつもの食事に食材を加えたり、変えてみることでも摂取カロリーを増やすことができます。

たくさん食べられない場合は、カロリーを増やす工夫をしてみましょう。

ちょい足し

「ちょい足し」とは、お味噌汁に卵を加えたり、ポテトサラダにはチーズを足すなど、いつもの食事に卵や、バターなど高カロリーなものを加えてみましょう。

食材を変える

食パンをクロワッサンに変えたり、豆腐を厚揚げに変えるなどして食材自体をい高カロリーなものに変えることもできます。

調理法を変える

白ごはんは、炊き込みご飯やチャーハンにしたり、お肉は揚げ物に変えることでも摂取カロリーを増やすことができます。

また、切った野菜の表面積が大きいほど、ドレッシングや油などの吸収率が高くなります。切り方も意識してみましょう。

まとめ

サッカーをしていると、がんばって食べているつもりでも、摂取カロリーよりも運動で消費するカロリーが上回ってしまい、なかなか体重が増えないことがよくあります。

「この食事量でうち子は足りているの?」「少食の子どもの食事はどうすればいいの?」という時は、まず年齢や性別生活環境を考慮して、1日に必要な摂取カロリーを計算してみましょう。

その上で、足りていない場合は、

  • 食事回数を増やす
  • すっぱいものから先に食べる
  • 野菜嫌いがある場合は切り方を変えてみる
  • 食事量はなるべく増やさずに食材に変化を加える

などの簡単にできる工夫をしてみましょう。

子どもが苦手な食材を避けてしまうと、どうしても栄養のバランスが偏ってしまったり、同じ料理が多くなってしまいます。

また、無理に食べさせると食べることにストレスを感じ余計に食べられなくなる可能性もあります。

親子ともども負担にならないよう、少しずつできることから取り入れて行きましょう。

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